部屋割り(その3)
部屋割り(その3)
宿屋についた一行。
綾子は受付でチェックインをすませると、
紙と鍵を持って全員の所に来て、部屋割りを発表し、
四人ずつ部屋に押し込んだ。
三組目は泰明、悟浄、悟空、八戒が押し込まれた。
「皆さん、お茶でも飲みますか?」
「俺ジュースがいい!!」
「ジュースならそこの冷蔵庫に入っていませんか?」
「えぇ?ないぜ八戒〜」
「ってかここ冷蔵庫自体ないぜ?」
「え?そうなんですか?」
「ったくなんだよ酒も飲めねぇのかよ…」
「後で今回のツアーコンダクターさんに訴えたらどうですか?」
「あ?誰だよツアーコンダクターって?」
「…え?綾子ですよ。おそらく観音と手を組んでこの企画を考えたんでしょうね…」
「ったくあいつも余計な事を…」
「なぁ悟浄…」
「なんだよ?」
悟空が悟浄の裾を引っ張った。
「…なんかさ…俺いつもとあんまり変わってない気がするんだけど…」
「…は?」
「なんかいつも通りっていうか…」
悟浄と悟空が泰明の方を見た。
「…?私の顔に何かついているか?」
「い…いや別に…」
「その白い模様は何か意味があるんですか?」
「これか?これは師、安倍清明様から頂いた呪いだ…」
「呪い?」
「お前等の制御装置みたいなもんなんじゃねーの?」
「なぁなぁ、俺もその呪いしてみたい!」
「おい…マジかよ悟空…」
「…止めた方がいいかと…」
「…なぁ、あんたもそう思うだろ?呪いってそう簡単にできるもんじゃねーよな?!」
「場所や道具にも問題が…」
「問題ない。」
「あっそ…(汗)」
「やってくれんの!えっと…名前聞いてないや、俺は悟空!お前は?」
「安倍泰明だ。」
「そういや、俺達自己紹介まだだったな…俺は悟浄。沙悟浄だ。」
「僕は猪八戒です。」
そこに、綾子とが現れた。
『げ…』
「なんだよその反応は?!」
「そうだぜ!二人でいきなり『げ…』とか言う事ないだろ!!」
「だって…ねぇ綾子?」
「はい…これは部屋割り失敗ですよね…」
「なんか一人違うだけでいつも通りの部屋みたいだし…」
「後で変えてもらえませんか?泰明さんも僕達の中じゃいづらいでしょうし…」
「問題ない。」
「あ、そうですか…(苦笑)」
「でも、部屋割りもう一度決めてもらいますね…
折角他の方たちとの交流を深めようとしたのに、これじゃ同じ声の交流を深めるだけですから…」
「…ちょっとまって綾子…決めてもらうって誰がこの部屋割り決めたの?」
「え?観音様とコエンマ様だよちゃん?」
「なんであんな奴に部屋割りなんて任せたんだよ!」
「あのクソばばぁの事だ絶対あみだくじかなんかで決めやがったな…」
「きっとそうですね…ところで、三蔵は何処に行ったんですか?」
「さぁ?私も綾子と真っ直ぐにここに来たから…何処かにはいるんじゃない?」
「あ、そうだ!泰明さん、これに着替えて下さい!」
綾子が服を手渡した。
「…なんだこれは?」
「その恰好だと目立つので、目立たない服を持ってきたんです。
皆さん、着方教えて下さいね♪じゃちゃん他の部屋に遊びに行きましょうか!」
「もちろん!じゃね皆♪」
「おい?!」
二人は去って行った。
「…教えろって言ったって…」
「八戒後は任せた…」
「悟浄?!あなたも手伝ってくださいよ!」
「嫌だ。だって俺脱がすのは女専門だもん♪」
「それじゃまるで僕が男も脱がしているみたいじゃないですか…」
「べっつに〜俺はそんな事言ってないぜ?」
「そうですか…僕にはそう聞こえたんですけどね…」
「これが着るもの?これをどうやって着ろというのだ?」
「ぅわ!それ逆!そっちは下だって!!八戒も悟浄も喧嘩してないで手伝ってやれよ!!」
この部屋割りのメンバーが偏りすぎなので、後で部屋替えになりそうだった。
なぜかここだけ偏ったんですよね・・・
あみだくじで決めたのに・・・(笑)
よほど三人は一緒がよかったのでしょうか・・・(笑)
段々人数が多いと頭が混乱してきて、
誰がどの口調かわからなくなるんですよ・・・
もっと精進しなくては・・・(苦笑)
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