入れ替え

朝稽古

最近頼久さんの様子がおかしい…元からあまり話しをしない人だったけど、明らかに態度が違う気がする…

ある日、私は朝稽古をしている頼久さんを縁側から見ていた。

「…私の顔に何かついているのか?」
「ん?いや…すごいなぁ…って思って…」
「凄い?」
「うん…毎日毎日稽古して…」
「…これが私の勤めだからな…」

そう言うと、流れる汗をふきとってまた剣を振り始めた。
…かっこいいよな頼久さんって…やばっ…なんかドキドキしてきた…

「…頼久さん?」
「なんだ?」
「…僕邪魔ですか?」
「いや…そんなことはない…」
「よかった…あ!そうだ…僕に稽古つけてくれませんか?」
「お前に?」
「はい!」

私は庭に下りた。
そして、頼久さんの正面に立ち、頼久さんを見上げた。

「…きょ…今日はもう終わりだ……ま…また今度稽古をつけてやろう…///」
「今度っていつですか?」
「…そ…それは…///」

頼久さんは私の目を見て言葉が止まった。
そこに、天真君の声が聞こえてきた。

「おっす!早いなお前等…」
「おはよう天真君。」
「お前こそどうしたんだ天真?いつもより早いではないか…」
「俺は自主トレだよ!」

天真君は走り込んできたのが、上気した顔で汗をかいてる。

「自主トレ?」
「あ、えっと…稽古のことですよ頼久さん。」

そっか…トレーニングなんて頼久さんには聞きなれない言葉だよね…

「皆えらいですね…僕も何かしようかな…」
「…しても変わらないんじゃないかお前の場合…」
「それどういう意味ですか天真君!!」
「そう怒るなよ!」

天真君と私が笑いながら話していると、何時の間にか頼久さんは屋敷の中に入ってしまっていた。

「…最近おかしくないですか頼久さん…?」
「…俺もそう思う…何かあったのかなあいつ…?」
「…僕何か悪いこと言ったのかな…?」
「なんで?」
「…微妙に避けられている気がするんですよね…」
「…気のせいじゃないのか?」
「…だといいんですけど…」

その時、屋敷の廊下から声が聞こえてきた。

「おはよう早いのだな二人とも…」
「おはようございます友雅さん!友雅さんも早いんですね!」
「私は朝一番にあかね殿のかわいいお顔を拝見しようと思ってね…」
「何?!ちょっと待て友雅!お前今日散策に連れてってもらう気だろ!!」
「さぁどうだろうね?私もいろいろと忙しいからな…
ところで、…何かあったのか?浮かない顔をしているようだが…」
「それが…」

最近の頼久さんの様子を友雅さんに話すと、友雅さんは笑い出した。

「何笑ってるんですか友雅さん!」
「いや、あまりにも君と頼久が可愛くてね…」
「…頼久が可愛い?嘘だろ…」
「可愛いってはいえないですよね…どっちかと言えば、カッコイイって言った方があってる気が…」
「はははは…。これはたぶん君達二人の問題だろうね…私は暖かく見守らせてもらうよ…」
「だから、何をですか友雅さん!」
「相変わらず友雅の言葉ってわけわからねぇ…」

笑いながら藤姫の部屋に消えた友雅さんを私と天真君は悩みながら見ていた。



しかし、その悩みも私が女だと言う事がばれた時に一応(?)解決した。

「良かったではないか頼久。」
「友雅殿!何をおっしゃっているのですか///?!」
「ねぇなんで頼久さん顔が赤いんですか?」
「き…気のせいだ詩紋…///」

うそ〜…めちゃくちゃ赤いんですけど…

「まぁがんばりたまえ頼久。その手のことはいつでも相談には乗るよ?」
「友雅殿///?!」

相談?やっぱり頼久さん何か悩んでたのかな??


またある日…朝起きると頼久さんの稽古の音が聞こえてきて、私は思わず寝巻きのまま縁側にでた。

「おはようございます頼久さん!」
殿…おはようございます。」
「…なんで殿つけるんですか?今までの時は呼び捨てしてくれてたのに…」
「それは…やはりその…の時分、私はあなたを男だと思い込んでおりましたから…」

あれ?なんで目をそらすんだろ?

「頼久さん…どうしたんですか?なんか…悩みでもあるんですか?」
「え?」
「…最近頼久さんの様子がおかしいから…なんか心配になって…」
「私は大丈夫です…」
「でも…」

それから少し沈黙が続いた。
何か話す事…えっとえっと…そうだ!

「頼久さん!!いつか稽古つけてくれるって言ってたじゃないですか!いつつけてくれますか?」
「稽古ですか?しかしそれは…その…殿には必要ないかと…」
「どうして!」
「それは…女子があのような危険なことをされては…」
「大丈夫だよ!それに、私だってあかねちゃんを守りたいんですよ?!」
殿…」

私は寝巻きのまま外に出た。
頼久さんの正面に立つと、彼を見上げて話しを続けた。

「それに、女だからって理由で剣捨てたくない…」
「あなたの世界での考え方はそうかもしれませんが、この世界では女子は剣など振るいません。」
「…私はこの世界の人間じゃないもん!」
「しかし今はこの世界に生きているのです!!」
「そうだけど…だけど!」

なんで私こんな意地になってるんだろ?
稽古したいの?
違う…そうじゃない…少しでも頼久さんの近くにいたいんだ…だから私…

「私はあなたを失いたくない…危険な目にあわせたくないのだ…」
「っ?!よ…頼久さん?!」

頼久さんがいきなり私を抱きしめた。

「…はじめあなたが男だと思っていたとき、惹かれていく私の心に戸惑いを感じていた。
しかし、あなたが女だとわかった瞬間私はうれしかった…しかし、どこか不安に思う部分ができた…
今まで通りあなたが戦いの場にいる…危険な目に会うかもしれないと思うと私は…
神子に仕える身でありながら私は・・・」
「頼久さん…あの…」
「…あなたを守りたい…誰の手にゆだねることなくこの私の手で…」
「頼久さん…」
「他の八葉誰でもなく私を見ていて欲しいのだ…」

頼久さんが私をやっと解放した。
どうしよう…凄くドキドキしてる…頼久さんの顔が見れないよ…

「申し訳ありません殿…今のこと…忘れて下さい…」
「…忘れられる訳ないじゃない…ですか…」
「え?あ・・・あの・・・殿?」
「…わ…私…その…稽古つけて欲しかったの…って…頼久さんと一緒にいたかったから…
少しでも近くにいたかったからなんですよ…?」

顔が熱い…私今かなり真っ赤なんだろうな…

殿!」
「私…頼久さんが…」

頼久さんの顔を見て、好きって言おうとした瞬間、いつもの元気な声に私達は真っ赤になったまま離れた。
お互いに動揺しているからか、背中を向け合ってる。
めちゃくちゃ不自然なような気がするけど、私達にそんなことを考える余裕はなかった。
ヤバイ…ドキドキが止まらない…顔も熱いままだし…どうしよう…

「お〜っす!あれ?何してんだ二人で?」
「おはよう天真君!今日も早いね!!」
「ああ…あれ?友雅は?さっきあっちで会って、俺より先にここに来たはずだけど…」

私は思わず頼久さんを見た。
すると、頼久さんも驚いてまだ赤い顔をしたまま私を見ていた。
私は周りを見まわすと、木の影から影が見えた。
そこに向かうと、友雅さんが岩に腰掛けていた。

「…そこで何してるんですか友雅さん…」
「おや、おはよう殿。」
「いつからそこにおられたのですか友雅殿?!」
「さぁいつだったかな?何を怒っているのだい頼久?」
「怒ってなどいません!」
「…私はここで華を愛でていただけだよ…美しく可愛らしい華をね…」

うそだ…全部見てたこの人…!

「それより殿?いつまで寝巻きのままでいる気かい?風邪をひいてしまうよ?
それとも、私を誘っているのかな?」
「な…何言ってるのですか友雅さんは///!!!」
「朝からそのようなお戯れはお止め下さい友雅殿///!!!」
「はははは本当に二人は可愛いね〜」
「…だから友雅…どう考えてもこいつは可愛いってガラじゃ…あれ?なんで赤いんだよ頼久?」
「気のせいだ!失礼する!!!」

頼久さんは足早にその場を去って行った。

「私も着替えてきます!!!」

私も急いで部屋に入って身支度をした。

「はぁ…なんか…凄い朝…」

こうして私は最高のような最悪なような朝を迎えたのでした。
これから友雅さんにからかわれ続けるのかな私達…
私達?
思わず頼久さんの言葉を思い出した私は再び鼓動を早くし、顔を熱くするのだった。



友:おや?綾子殿は?

天:撃沈(笑)。書き終わった時点で沈んだ。

友:沈んだ?なぜ??

綾:あまりの下手さにです・・・(泣)

天:お?ちょっと浮上(笑)?

綾:ごめんなさいさん!頼久さん!!

頼:いえ、謝られても・・・(汗)

友:とうの本人はどう思っているんだい頼久?

頼:私ですか?私は殿さえ側にいてくれれば・・・///

天:・・・結局のろけかよ・・・(汗)

綾:あぁぁぁ書くたびに頼久さんのキャラが変わっていく(涙)!!!

本当にごめんなさい(汗)
ダメだ・・・かけない・・・こんなんでは物足りないですよね・・・(汗)
頼久さん本当にキャラ違うし・・・(汗)
次・・・本当に次がんばります(泣)!!