序章(遥かなる時空の中で編)

序章(遥かなる時空の中で編)

「……温泉?」
「はい神子様。」
「なんで温泉?」
「先日夢の中に観音様と少々幼い閻魔様が現れて申されたのです…
神子様・様・八葉の方々で温泉に行かれるとよい結果が生まれるであろうと…」
「…それで温泉…」
「でも、いいの?こんな大切な時に遊びに行っても…」
「よろしいですわ様。仏様のお導きですもの…」
「…お導き…ねぇ…」
「ただの夢って気がしないでもないけど…折角だから行こうかちゃん。」
「そうだね…」
「…ゆっくりとしてこられませ…」
「え?藤姫は行かないの?」
「私は館でお待ちしておりますわ。」
「折角だから藤姫も行こうよ!!」
「そうはいきませんわ神子様。」
「…夢で名前出てこなかったから?」
「はい。もちろんそうですわ様。」

夢をそこまで信じる藤姫が二人は不思議でならなかった。

「温泉?!俺達とあかねとで!!」
「うわぁ!!楽しそうだねあかねちゃん!!」
「そうでしょ?藤姫が行って来いって…」
「でも、なんでいきなり温泉なんか…」
「夢で見たそうだよ?温泉に行くといい結果が出るって…」
「…マジかよ…(汗)」
「あれ?でちゃんは?」
「今頼久さん呼びに行ってもらったんだけど…あ?!来た来た…ってあれ?なんか後ろにぞろぞろと…」
「…友雅と泰明じゃん…また変な組み合わせだな〜…」
「そんな事言っちゃだめだよ天真先輩!!」

があかねの所に走り寄った。

「ちょうどそこで泰明さんと友雅さんに会ったからちょうどいいタイミングだと思ってつれてきちゃった♪」
「私達に何か用とか…」
「何かあったのか神子?」
「なんだか楽しそうだね…」
「実は…」

あかねが藤姫の話しを三人にした。

「温泉…ですか…」
「楽しそうじゃないか♪」
「でしょ友雅さん!皆で旅行なんてはじめてだし♪」
「しかし神子殿…このようなときによろしいのですか?」
「藤姫がいいって言ってんだからいいんじゃねーの?」
「しかし天真…龍神の神子であられる神子殿が京を離れては…」
「…何かやっぱりなんか問題ありますか泰明さん?」
「……問題ない。」
「ほら見ろ♪」
「しかし…」
「頼久…お前が京を案ずる気持ちは分からなくもないが、
そのように肩に力をいれていては、守れる物も守れないぞ?」
「友雅殿…」
「そうだぜ頼久!適度に力を抜かなきゃな〜」
「…お前も少々力を入れすぎるから人の事を言える立場ではないと思うが…」
「なんだよそれ泰明?!」
「天真先輩抑えて!!!」
「…大丈夫なのかなこのメンバーで旅行…」
「…私も心配になってきたちゃん…(苦笑)」
「ったく…行くぞ詩紋!」
「え?何処に?」
「残りの八葉にも知らせるんだろ?イノリの所行くぜ!」
「あ、うん!!」
「では、私は鷹通にでも知らせてやろうか…」
「…泰明さん永泉さんに伝えて下さいね♪」
「なぜ私が永泉に伝えなくてはならないのだ神子?」
「同じ玄武なんだからいいじゃないですか!!」
「…分かった。伝えよう…」
「では、私もこれで…」
「お仕事ですか頼久さん?」
「はい。屋敷の警護をしております殿。」
「そっか…がんばって下さいね♪」

こうして八葉の温泉行きも決まったのであった。



遥とき編の序章です・・・
さすがに八葉は多いですね(苦笑)
絶対何かしらありそうな気配・・・(汗)