瞳
瞳〜飛影バージョン〜
「…なぜ目をそらす…」
「はい?」
私は開口一番にそう言った飛影を見つめた。
私が飛影から目をそらす?
「お前はいつも俺と目があうとそらす。」
「そうかな…?」
「そうだ…」
飛影は明後日の方を向いて話している…目を合わせないの飛影の方なんじゃない?
「奴らと話す時は目をそらさずに話しているのに…」
「…奴ら?」
私はふと幽助達を思い出した。
「…そんな事ないと思うけど…」
「本当だな?」
飛影はやっと私の方を見た。
あれ?どうしよう…なんかドキドキして目をそらしたい…
「…そらそうとしてるだろ…」
「そ…そんな事…ないよ?」
なんでばれるの?!さすが邪眼師…(←?)
「でも…なんでいきなりそんな事言い出すの?」
「…別に意味はない…」
そうかな?意味がありそうなんだけど…
「俺と目があうのが嫌なのか?」
「え?」
私は意外な飛影の言葉に戸惑った…まさか…飛影不安…なの?
「そんな事ないよ!むしろ…逆…」
「では、なぜそらす!」
「だから、恥ずかしいのよ!!」
「幽助達とは普通にしゃべれてもか?」
「幽助達だから普通に話せるんでしょ!」
「なぜだ?」
「なぜって…友達だから…」
今度は飛影が目をそらした。
「飛影?」
「帰る…」
「ちょ…ちょっと待ってよ?!どうしたの飛影?!」
「別に…」
「別にって…」
私何かした?飛影が気にするような事…
そう言えば…昨日幽助と話したんだっけ…あれ?まさか飛影…嫉妬?
「じゃあな…」
「ちょっと待ってよ飛影?!」
私は思わず飛影の腕を掴んだ。
「なんだ?」
私がじーっと見ると飛影は少し赤くなって目をそらした。
「飛影だってそらすじゃない…」
「これは…お前が…」
「私が?私何かした?」
なんか段々飛影が可愛く思えてきた…そう思った私は私と同じ位の飛影…
まぁ少し飛影の方が大きいけど…彼の体を抱きしめた。
「何を?!」
「飛影可愛い♪」
「ふざけるな!!」
飛影は案の定真っ赤になってもがいた。
でも、暴れ方もいつもと違う…本当に嫌なら私なんてすぐに突き飛ばせるよね飛影?
「飛影大好き♪」
「っ?!」
飛影の頬にキスをすると、飛影は真っ赤になってもがくのを止めた。
「飛影?」
「…離せ…」
あれ?怒った?
私は飛影を開放した。
すると、飛影は私を正面から抱きしめた。
「っ?!飛影!!」
「…可愛いのはどっちだ…」
消え入るような声でそう言うと、飛影は私を離した。
「飛影?」
驚いている私を見ると、飛影はいきなり触れるだけの優しいキスを一瞬だけしてニヤッと笑って消えた。
「…あぁぁ!!もう飛影?!」
私はふいをつかれた悔しさと、普段のようすじゃ見れないような飛影を見れたうれしさで心がいっぱいだった。
綾:ごめんなさい!!
飛:・・・・・・分かってるならやらせるな!
綾:たまにはいいじゃないですか・・・
飛:たまには・・・(汗)桑原にやらせればいいだろう!!
綾:やってもらいましたよ!話しは違うけど・・・
飛:俺を巻き込むな!!!
綾:あぁ!!逃げた!!ごめんなさいさん・・・飛影さん照れてるみたいです(笑)
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