瞳〜幽助バージョン〜

ある日、幽助が私の正面に座って私を見つめた。

「…何?」
「別に…」

本を読んでいた私は無性に彼の視線が気になった。

「どうしたの??」
「なんでもねぇって…」
「…なんか気になる…」
「何が?」
「何って視線が…」
「気にするなよ♪」

何が楽しいのか幽助は笑っていた。
私は無視しようと再び本に目を向けたけど、やっぱり幽助の視線が気になって本を読む事を止めた。

「もう…どうしたの?」
「別に…の目って綺麗だと思ってさ…」
「はい?」

私は意外な言葉にビックリした。

「お前の瞳見てるとなんか気持いいんだよ…」
「何それ…」

私は笑顔でそう言う幽助と視線をあわせるのが恥ずかしくなって顔をそらした。

「なんでそっち向くんだよ?!」
「恥ずかしいでしょ!」
「なんでだよ!」
「なんでって…そんなに見られたら恥ずかしいでしょ?!」
「いいじゃんこっち向けよ!」
「絶対いや!」

幽助は優しく私の頬に手を当て、自分の方を向かせた。

「やっと見たな♪」
「恥ずかしいんだってば!」

私は至近距離にある幽助の笑顔に耐えられず、しかし顔を抑えられているため動けずにどうしようもなくなっていた。

「…もう!見せてあげない!!」

私は目を瞑る事で密かな抵抗を示した。

「なんで目瞑るんだよ!!」
「こうすれば幽助に見られなくてすむもん…」
「何だよそれ…そんな事すると…」

幽助諦めたのかな?
と考えたのは甘かった。目を瞑っていた私の唇が何かにふさがれた。

「ん〜!!」

思いっきり力をいれようとしたり、声を出そうとしても幽助に抑えつけられている私は動けずにいた。
しばらくすると私はやっと開放された。

「何やってんの幽助?!」
「キス。お前がすげぇ可愛かったから…」
「しれっと恥ずかしい事言わないでったら?!」

私は恥ずかしさのあまり子供の姿に変身した。

「なんでそれになるんだよ!!」
「幽助が変な事するからしばらくこの姿でいる!!」
「何ぃ?!」
「この姿なら変な事できないよね♪」
「てめぇ…」

こうして私はしばらくの間子供の姿で過ごした。


幽:綾子ぉぉ!!!
綾:なんですか幽助さん・・・(汗)
幽:てめぇ子供の姿になっちまったじゃねえかよ?!
綾:それは・・・幽助さんが無茶をするから・・・
幽:お前がやらせたんだろ!
綾:いいじゃないですかキスできたんだから!
幽:うるせぇ!次は怒らせるなよ!
綾:・・・がんばります・・・ごめんなさいねさん。