II アイツどこ行きやがったんだ? せっかく誘ってやろうと思ったら部屋にはもういねーし・・・ どこかですれ違いになったのか? オレはの姿を探して、公園やら森の湖やらいろんな所を歩き回った。 バッカみてー・・・ アイツの顔見てねーだけで、なんか寂しいなんて・・・ いつからだった? 一日一回アイツの顔見ないとイライラするようになったの・・・ 逆に、アイツの顔朝から見た日は、一日中全部がいい感じに思えるようになったの・・・ ったく、このオレが惚れる奴が出てくるなんてな・・・ ま、始めからアイツのことは気になったし、アイツの人一倍がんばるとことか、 無駄な明るさとか、天然そうだけど他の奴の事ちゃんと考えてるところとか、 知れば知るほど気になって・・・ 今じゃ、暇さえあればアイツのことしか頭にねーもんな・・・ はじめてかもな・・・誰かの笑顔を綺麗だなんて思ったの・・・ そんなことを考えながらオレは歩き回っていたけど、どこにもアイツを見つけられなくて・・・ 誰かとどこかに行ったのか? なんて考えたら無性に腹が立ってきやがった・・・ こうなったら、マルセルとランディの野郎でも連れてどっか行って気分転換でもするか・・・ ここから一番近いのは・・・ランディ野郎の私邸か・・・ そう思って、奴の私邸に向って歩き、奴の私邸に近づいたとき、 オレが今まで探しまくっていた奴がランディとお茶しているのを見つけた。 何か話し出した後、アイツが突然泣き出して・・・ それを見たとき、オレは今すぐ一発ランディの野郎を殴ろうと走り出したが、 すぐにランディ野郎がアイツに近づき、それからアイツの手を握ったことでオレは足を止めた。 アイツもその後ランディに泣きながら微笑んで・・・ そっか・・・ なんだよ・・・ そういうことかよ・・・ オレはアイツがランディが好きなんだと確信し、奴の私邸に背を向けた。 バッカみてー・・・ 最近アイツどこか綺麗になった気がしてたのとか、 笑顔が幸せそうだなんて思ったのは、恋してたからかよ・・・ それも、ちゃんと相手と育んでるみてーだし・・・ そう考えれば考えるほど、オレの心はどんどん暗闇が覆っていた。 アイツが幸せになればいい・・・ そう・・・アイツがランディを選んだならそれで・・・ そして、そう思えば思うほど、オレはこの聖地から逃げ出したい気分になっていった。 |